おすすめ本の紹介


「臨床医の知恵」 鈴木 厚 (著) 文光堂  1996

診察は挨拶で始まる,脈をとりながら休憩するのもよい,検査が正しいとはかぎらない・・・等、研修医に宛てた、先輩臨床医からの金言集。

「記憶する心臓」 シルヴィア,クレア・ノヴァック,ウィリアム【著】・飛田野 裕子【訳】角川書店  1998

心肺同時移植手術を受けた女性の手記、手術後、食べ物の好みや性格にも変化が現れ、不思議な夢を見るようになる・・・。
「心臓」も記憶を宿すのか、脳死定義の問題にも迫るノンフィクション。

「医者が患者をだますとき」  (Robert S. Mendelsohn (原著), 弓場 隆 (翻訳)

 この原著は、20年前アメリカで三〇万部を超えるベストセラーとなり、今でもロングセラーとなって読みつがれている一冊です。 著者メンデルソン博士は小児科医であり、医学と医学教育に多大な貢献をしたとして数々の賞を受賞、アメリカ医学界では相当に人望が篤い方だったようです。訳者は「医療の本来あるべき姿についての、時代を超えて当てはまる鋭い指摘が次から次へと書かれて」いると述べています。内容はかなり痛烈な医療批判ですが、文体はユーモアを交えて書かれています。


「死ぬ瞬間―死とその過程について」 エリザベス キューブラー・ロス

ターミナルケアのバイブル的存在として知られる名著。精神科医である著者は、末期患者200人に直接インタビューし、その心の動きを、客観的に分析・研究を重ねました。人はどのような段階を経て、自分もしくは家族の「死」を受容に至るのでしょうか。「死」の影に怯える患者のみならず、医療従事者にとっても一読の価値ある一冊です。


「ブラックジャックによろしく」(1〜12巻)

超一流の大学付属病院の研修医が、医療界の矛盾や医者とは何かという疑問に苦悩しつつも、自分の信じた方向に突き進んでいく、熱血的な医療マンガです。当時とは研修医の環境など社会状況はだいぶ変化しているようですし、漫画とあって誇張してあったり非現実的に思える部分もありますが、話題になっただけあって読み応えはあります。

「赤い花」 ガルシン

ある精神病院における、一人の患者の物語。病院の花壇に赤い花を見つけるた彼は、その花が恐ろしい悪の象徴であり、それを摘み取ることが自分の使命だと感じるようになります。精神病患者の心理が巧みに描かれています。

「いのちの初夜」 北條民雄
青空文庫にて掲載。

1936年、ハンセン病の診断を受け、療養施設に入所した作者の私小説。単に当時のハンセン病患者の実態を記しているだけでなく、「いのち」そのものの存在を問う純文学です。










サイト紹介


「臨床研究(試験)情報検索ポータルサイト」と出版バイアスについて

 今年3月、国立保健医療科学院は「臨床研究(試験)情報検索ポータルサイト」が本稼動を開始し、国内3登録機関における登録臨床試験情報が一括検索できるようになりました。

 近年世界的な広がりを見せている「臨床試験登録」の動きは、「出版バイアス」の軽減を目的の一つとしています。「出版バイアス」とは、期待した結果(新しい治療法が従来のものより有効、など)が出たほうが研究論文として書きやすいし、雑誌にも載りやすい, 結果的にポジティブな結果を示す研究論文のほうが多く公表されてしまうことをいいます。さらには、英国では製薬会社が都合の悪い研究結果を隠蔽していたというスキャンダルも発生しています。ですから、メタアナリシスのようなエビデンスレベルの高い文献でも、必ずしも真実と一致しているとは限らない事になります。

 こうした事態をうけ、ICMJE(医学雑誌編集者国際委員会)は、2004年の声明の中で「臨床試験の事前登録をしていない試験はICMJE加盟雑誌(NEJMやLancet、JAMAなどの一流雑誌)に掲載しない」と宣言しました。ここから臨床試験登録の動きが世界的に広まり、日本でも「UMIN」が登録機関としてICMJEより認定をうけ、「UMIN」を含めた3機関が登録システムを実施しています。
 ただ登録は強制ではなく雑誌掲載の条件ともされていないので、国内雑誌の出版バイアスがすぐ軽減されるかどうかは明言できないようです。


風邪に関する解説サイト

 「風邪を斬る!
 風邪の患者さんを数多く診てきた現役開業医が、インフルエンザ等も含めた「風邪」について分かりやすく解説しています。
 風邪のウイルスは200種類以上あるのだとか・・・。
 作成者の医院の公式HPには、医療関係者向けのページもあります。

厚生労働省による大規模疫学研究「多目的コホート研究」

 1月発行『Medical Tribune 循環器疾患版』に、昨年発行のCirculationに厚生労働省研究班「多目的コホート研究」の研究成果として、大豆イソフラボンと脳梗塞・心筋梗塞の関係についての論文が掲載されたとありました。「多目的コホート研究」は、厚生労働省研究班による長期的で大規模な観察型の疫学研究です。日本各地の約10万人の一般市民からその生活習慣についての情報を集め、10年以上の長期にわたって疾病の発症に関する追跡を行うことによって、どの様な生活習慣が疾病の発症に関連しているのかを明らかにすることを目的としています。
 これらの研究成果は、JPHC Study で見ることができます。
 

英語の文献を探すのに便利なWEBツール

ライフサイエンス辞書プロジェクト
生命科学分野で使われる専門用語にも対応できる電子辞書です。英語で書かれた文献を探す際、検索語の英訳が分からない場合はここの「オンライン辞書サービス」が便利です。 「痛風」と検索すると上記のように複合語も検索してくれます。また、「PubMed」をクリックするとPubMedの画面に切り替わり、その語で勝手に検索してくれます。 英文を入力して複数の単語を一度に訳してくれるツールなども提供されています。


MEDLINEの検索語を探す・・・MeSHについて学ぶには

「医学用語を歩く」

シソーラス研究会によるサイト。「MeSHの小径」というページで、MeSHの使い方・Subheadingとの組み合わせ方などが学べます。また、2003年以降のMeSH新語が日本語訳つきで掲載されています。

「Drug information Portal」のご紹介

Drug information Portal

米国国立医学図書館が2月に薬品情報のポータルサイトを開始しました。
MedlinePlusやMedline/PubMedを含めて15の医療情報ポータルサイトや政府機関のサイトへリンクが張られており、より詳細な関連情報を入手することができるようになっています。オリジナル論文だけでなく、化学式や患者向け情報まで一度に入手できます。

無料で入手できる雑誌論文を探す

NII 電子ジャーナルリポジトリ
各出版社許諾の元、電子ジャーナルコンテンツを統合して搭載。各社の電子ジャーナルを横断検索できます(全ての電子ジャーナルを網羅しているわけではありません)

Google Scholar
googleの学術資料版です。学術出版社、専門学会、プレプリント管理機関、大学、およびその他の学術団体の学術専門誌、論文、書籍、要約、記事を検索できます。

Free Medical Journals
無料で閲覧できる電子ジャーナルが豊富に収集されています。

J-STAGE 科学時術情報発信・流通総合システム
国内ジャーナル406誌・予稿集・報告書等をオンラインで閲覧できます。

UMIN医療・生物学系電子図書館
学会抄録・論文を検索できます。内容が見られるものもあります。

オンラインジャーナルで閲覧可能な研究紀要一覧(医学関係)
東京大学医学図書館のサイト内にある、WEB公開されている紀要へのリンク集です。


論文執筆支援ツール

科学技術情報流通技術基準(SIST)
参考文献欄の記述方法など、論文を書く際の基準を定め公表しています。


その他の便利なツール

医薬品医療機器情報提供ホームページ
独立行政法人医薬品医療機器総合機構が最新の情報を提供しています。

大学病院医療情報ネットワーク研究センターUMIN
国立大学病院の大規模なネットワーク組織。学会情報や診療マニュアル等、最新の医療関連情報を提供しています。

中毒データベース検索システム
中毒情報データを、作用・症状・商品分類から検索できます。

多言語医療問診表
各診療科の問診が翻訳されています。ロシア語・ベトナム語・ラオス語等もあります。

ナースに役立つ種類のサイトとは?
看護師さん向けのサイトを多数収集しています。

青空文庫
利用に対価を求めない、インターネットの電子図書館。著作権の消滅した作品と、「自由に読んでもらってかまわない」とされたものを、テキストと XHTML(一部は HTML)形式でそろえています。

病院の言葉を分かりやすくする提案
国立国語研究所による提案。「「病院の言葉」にかかわる調査」では、医師や医療従事者にむけた質問と回答が掲載されています。

健康情報の本・選定ノートWEB
患者・市民への健康情報提供に取り組む図書館13ヶ所の目録情報をもとに作成された、健康情報に関する本選定を支援するページです。

病院の言葉をわかりやすくする提案
独立法人国立国語研究所による提案です。「「病院の言葉」にかかわる調査」では、医師や医療従事者への意識調査の結果が掲載されています。

JuNii+ 機関リポジトリポータル
最近話題の機関リポジトリを横断検索できます。現在試験公開中ですが、探しやすいのでお勧めです。

MEDPEDIA
HarbardやStanford大学医学部の協力で製作された、Wikipediaの医学版。正式稼動は2008年末で、現在はプレビュー版を公開。

Web 情報資源集
兵庫県立大学神戸学園都市学術情報館 によるリンク集。すごい情報量です。

D navi 国立国会図書館・データベース・ナビゲーションシステム
これは必見です。かなり面白いデータベースが沢山見つかります。

癒し憩い画像データベース
九州がんセンターが制作。美しい情景や懐かしい情景で心が癒されます

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